今、読書感想文を書くとしたら、どの本を選びますか。8月のまほろば例会は、そんな自己紹介から始まりました。仕事内容に加えて一冊の本の話をすると、今その人が何に関心を持っているのかも見えてきます。
8月26日に開いた第3回例会には、17名が参加。会員の営むカフェを会場に、奈良クイズ、対話のワーク、テーブル商談、誕生日のお祝い、そしてランチ交流会へと時間が進みました。仕事の話をするために、まず相手を知る。その入口がいくつもあった一日です。
その本を選ぶ理由に、
肩書きの外の、その人がいる。
自己紹介で、名前やサービスの内容だけを覚えようとすると、初めて会う人の情報は似て見えることもあります。けれど、本の話を一つ聞くと、別の角度からその人を知ることができます。
今回のお題は、今の自分が読書感想文を書くなら、どの本を選ぶかというもの。昔読んだ本でも、今だから気になる本でも、選ぶ理由には、その人の現在地が表れます。
参加した細谷恵美子さんが選んだのは、ミヒャエル・エンデの『モモ』でした。時間をテーマにした物語を、今あらためて読むならどう受け取るか。本の題名を知るだけでなく、選んだ理由まで聴くことで、普段大切にしていることにも話が及びます。
奈良クイズでは、県の木を問う問題も登場しました。地元のことでも、答えを考えてみると迷うもの。詳しく仕事を説明する前に、同じ問いを一緒に考える時間がありました。

やりたい企画に、賛成が集まらない。
説明を重ねる前に、何を聴く?
事務局長の南迫さんが進める学びの時間では、カーネギーの『人を動かす』をもとに、身近な場面を考えました。題材は、ビアガーデンで懇親会を開きたい主催者が、役員の賛成をなかなか得られないという出来事です。
自分が良いと思う企画でも、周りの人が同じように受け止めるとは限りません。魅力を繰り返し説明しても、相手の心配が解消されていなければ、話は前へ進みにくい。まずは、何を気に掛けているのかを聴いてみます。
心配していることに対応できるなら、その企画を候補として一緒に考えられるか。自分の希望を通すための説明から、みんなで納得できる会を考える対話へ。ワークでは、そのような関わり方を考えました。
答えを聞くだけで終わらず、テーブルで自分ならどう伝えるかを話す。同じ出来事に対しても、人によって見ている点が違います。相手が反対している理由を、想像だけで決め付けない。仕事の提案や打ち合わせにも重なるテーマです。
一枚の資料を囲むと、
次に聞きたいことが出てくる。
仕事の交流では、テーブルごとに資料を広げ、サービスの内容や今後やってみたいことを共有しました。手元の資料と相手の顔を見ながら、話をもう少し具体的に聴ける距離です。
何をしている人なのかが分かったら、どんな相手を紹介してほしいのか、自分が知っている仕事と接点があるかを考える。紹介したい人がすぐに浮かばなくても、まずは相手の仕事を理解することから始められます。
主催のなかたにみさこさんが、この場で大切にしているのも、人と仕事をつなぐこと。一つの出会いの中だけで答えを出すのではなく、別の人の得意が重なったときに、何ができるかを考えています。
本の話から少し人柄を知り、ワークで考え方を知り、その後に仕事を聴く。名刺だけでは分からない情報が、少しずつ増えていく時間になりました。

拍手を送り、同じ食卓へ。
仕事の続きも、普段の話も。
8月生まれの方をお祝いし、プレゼントを渡す場面もありました。サービスを提供する人、お客様を探す人という立場の前に、同じ時間を過ごす一人の人として、お祝いできるひとときです。
例会終了後は、希望者でそのままランチ交流会へ。手作りの味噌や発酵調味料を使った料理、玄米ごはん、味噌汁、そして、この日のための薬膳カレーなどが用意されました。木の箱に少しずつ並んだおかずも、会話のきっかけになります。

仕事の説明では話さなかったことも、食事をしながらなら言葉にできることがあります。聞き足りなかった仕事の話を続けたり、料理の話をしたり。例会の2時間とは違うペースで、相手を知る時間になりました。
一冊の本を選ぶ理由も、企画を前にしたときの考え方も、その人を知る手掛かりです。8月の例会では、仕事以外の会話から入ることで、仕事の話も一段深く聴くことができました。
初参加で、何を話すか迷っている方へ。立派な実績を並べることから始めなくても大丈夫です。今取り組んでいる仕事や、知りたい人のことを、まず同じテーブルで話してみませんか。
次の例会の参加案内を見るこのレポートは開催当日の様子です。日時・会場・参加条件は回ごとに異なります。
